「営業に渡せるリードが少ない」「問い合わせ数が伸びない」「どの施策でリードを増やせばいいかわからない」――BtoBマーケティングに取り組む担当者がこうした課題を抱えることは多くあります。リード獲得はBtoBマーケティングにおける最重要の取り組みであり、適切な施策の組み合わせとリードの質・量の両立が成果を左右します。本記事では、リード獲得の定義・オンライン・オフライン施策の種類・施策の選び方・リードの質を高める方法・MAツール活用・よくある失敗と対策まで徹底解説します。
リード獲得とは何か
目次
リード(Lead)とは、自社の商品・サービスに関心を持つ見込み顧客のことです。リード獲得とは、氏名・会社名・メールアドレス・電話番号などの連絡先情報を取得し、その後のマーケティング・営業活動でアプローチできる状態にすることです。
BtoBマーケティングにおけるリード獲得の流れは以下の通りです。
- リード獲得(Lead Generation):見込み顧客の連絡先情報を取得する
- リードナーチャリング(Lead Nurturing):獲得したリードに対して継続的なコミュニケーションで購買意欲を育てる
- リードクオリフィケーション(Lead Qualification):商談化できる状態のリード(ホットリード)を選別し営業に引き渡す
リード獲得の主な施策 ― オンライン編
ホワイトペーパー・資料ダウンロード
課題解決に役立つホワイトペーパー・調査レポート・ガイドをWebサイトのランディングページで提供し、フォーム入力と引き換えにダウンロードしてもらう手法です。自発的なダウンロードで獲得するリードは課題意識が明確で質が高く、BtoBリード獲得施策の中で最も費用対効果が高い手法の一つです。
セミナー・ウェビナー
業界課題・トレンドをテーマにしたセミナー・ウェビナーを開催し、参加申し込みを通じてリードを獲得する手法です。参加者は自発的に申し込んでいるため関心が高く、質の良いリードになりやすいのが特徴です。
- 主なウェビナーツール:Zoom・Microsoft Teams・Webex・YouTube Live
- 集客・申し込み管理:EventRegist・Peatix・Doorkeeper
SEO・コンテンツマーケティング
見込み顧客が情報収集する際に検索するキーワードで上位表示されるコンテンツを作成し、サイトへの流入を増やす手法です。コンテンツ内のCTA(資料請求・問い合わせ・ホワイトペーパーダウンロード)でリードに転換します。即効性はありませんが、蓄積によって継続的なリード流入の資産になります。
- キーワード調査ツール:Googleキーワードプランナー・ahrefs・Ubersuggest
Web広告
リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告を活用して、ターゲット企業の担当者にリーチし、資料請求・問い合わせ・ホワイトペーパーダウンロードにつなげる手法です。即効性があり、ターゲティングの精度も高い反面、広告費がかかり続ける点が特徴です。
- 検索広告:Google広告・Yahoo!広告
- BtoB向けSNS広告:LinkedIn広告(職種・役職・業種でのターゲティングが可能)
メールマーケティング
既存のリストや名刺交換した連絡先に対して、有益な情報を継続的に提供しながらリードを育成・再活性化する手法です。新規リード獲得よりも、休眠リードの掘り起こしやナーチャリングに特に効果的です。
SNSマーケティング
LinkedInやXを活用してブランドの専門性・信頼性を発信し、見込み顧客との接点を作る手法です。特にBtoBではLinkedInでの情報発信が有効で、投稿へのエンゲージメントを通じて見込み顧客との関係を構築できます。
- BtoB向けSNS:LinkedIn・X(旧Twitter)
リード獲得の主な施策 ― オフライン編
展示会・業界イベントへの出展
業界の展示会・カンファレンスに出展し、来場した見込み顧客と直接接触してリードを獲得する手法です。短期間で多数のリードを獲得できる一方、出展コストが高く・獲得後のフォローアップ設計が重要です。
- 主な展示会プラットフォーム:リード エグジビション ジャパン・ICS
セミナー共催・スポンサー
業界メディアや他社が開催するセミナー・イベントに共催・スポンサーとして参加し、参加者リストを獲得する手法です。自社単独での集客が難しい段階でも、他社の集客力を活用してリードを獲得できます。
紹介・パートナー経由
既存顧客からの紹介・パートナー企業との相互紹介でリードを獲得する手法です。紹介経由のリードは信頼性が高く、商談化率・成約率が高い傾向があります。
施策の選び方 ― リードの質・量・コストで判断する
| 施策 | リードの質 | リードの量 | コスト | 即効性 |
|---|---|---|---|---|
| ホワイトペーパー | 高い | 中程度 | 低〜中 | 中程度 |
| ウェビナー | 高い | 中程度 | 低〜中 | 高い |
| SEO・コンテンツ | 中〜高 | 多い(長期) | 低(時間コスト大) | 低い(中長期) |
| Web広告 | 中程度 | 多い | 高い | 高い |
| 展示会 | 中程度 | 多い | 高い | 高い |
| 紹介 | 非常に高い | 少ない | 低い | 中程度 |
短期的なリード数の確保にはWeb広告・展示会が有効で、中長期的な安定したリード流入にはSEO・コンテンツマーケティング・ホワイトペーパーが有効です。両者を組み合わせることでリード獲得の安定性と継続性が高まります。
リードの質を高める方法
リード獲得では数だけでなく質も重要です。質の低いリードが多いと営業の工数が無駄になります。リードの質を高める主な方法は以下の通りです。
- ターゲットを絞ったコンテンツ・ホワイトペーパーのテーマ設定:ペルソナの課題に直接刺さるテーマにすることで、関心の高い見込み顧客が集まりやすくなる
- フォームの質問項目を工夫する:会社規模・業種・予算感・検討時期などの質問を任意項目として追加し、商談化の見込みを事前に把握する
- リードスコアリングの活用:HubSpot・SATORIなどのMAツールでリードの行動をスコアリングし、ホットリードを自動で識別する
MAツールを活用したリード獲得・育成の仕組み
リード獲得施策が増えてきたら、MAツールを活用してリードの獲得から育成・営業への引き渡しまでを自動化・効率化します。
- フォーム・LP作成:MAツールのフォーム機能でリード情報を自動収集・管理する
- ステップメールの自動配信:ホワイトペーパーダウンロード後・ウェビナー参加後など、トリガーに応じたメールを自動配信する
- Webトラッキング:リードがどのページを閲覧しているかをトラッキングし、関心領域を把握する
- CRMとの連携:スコアが一定値を超えたホットリードをSalesforce・HubSpot CRMなどのCRMに連携し、営業に自動通知する
よくある失敗と対策
失敗① リード獲得後のフォローアップがない
ホワイトペーパーのダウンロード・ウェビナー参加でリードを獲得しても、その後のフォローアップが整備されていないため商談化につながらないケースです。リード獲得後の自動返信メール・ステップメール・営業への引き渡しフローをあらかじめ設計しておくことが重要です。
失敗② 量だけを追って質が低下する
リード数を増やすことに注力しすぎて、商談化率が低いリードが大量に発生し営業の工数を圧迫するケースです。獲得したリードの商談化率・成約率を定期的に確認し、質の改善にも取り組みましょう。
失敗③ マーケティングと営業の間でリードが滞留する
マーケティングが獲得したリードを営業が「質が低い」と判断してフォローしない・または営業への引き渡しタイミングが遅れてリードが冷めてしまうケースです。MQL(マーケティング認定リード)の定義をマーケティングと営業で合意し、スムーズな引き渡しの仕組みを構築しましょう。
まとめ
本記事では、リード獲得の定義・オンライン施策(ホワイトペーパー・ウェビナー・SEO・Web広告・メール・SNS)・オフライン施策(展示会・共催・紹介)・施策の選び方・リードの質を高める方法・MAツール活用・よくある失敗と対策まで解説しました。Web広告・展示会で短期的なリード数を確保しながら、SEO・コンテンツ・ホワイトペーパーで中長期的な安定したリード流入を積み上げ、MAツールで獲得から育成・営業連携までを仕組み化することがBtoBリード獲得の理想的な設計です。
まずはホワイトペーパーを1本作成し、ダウンロード後のフォローアップメールを設計するところから始めてみてください。

